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メソポタミア神名辞典
 
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バアル
 西セムの主神です。しばしば陽柱(ハンマーニーム)で表され、 子供が犠牲に捧げられたりしました。また、ウガリト神話においてバアルが 息子アリアンと共に死の神モトと戦うというエピソードがあり、ここでは バアルは豊饒の神となっています。

 バアルという言葉はセム語のベルに同じく普通名詞として[主]を 表します。ので、バアルには元々別の固有名詞があったのかもしれません。 シリア・パレスチナではメカルト、ミルコーム[町の主]、モーロク[王」等 とも呼ばれました。

 「旧約聖書」に、バアルの名を伴う多くの地名、人名(メリバアル、 バアル・タマル等)が見られますが、そこからもバアル信仰の盛んさが 伺えます。魔王ベルゼブブ[蠅の王]の起源をこのバアルに求める説も あります。

 バアル信仰は偶像崇拝であったため、イスラム教とは対立する存在でした。 よってイスラム教徒、とくにエリヤ、エヒウ王、ヒゼキヤ王、ホセア、 エレミヤらがこれを激しく排斥しようとしたそうです。
 
バッバル Bahbar
 太陽神シャマシュは、シュメールではバッバルとも呼ばれました。 詳しくはシャマシュの項どーぞ。
 
パップ・スカル Pap-sukal
 シュメールの従者・伝令神です。
 
ハニシュ
 嵐の布告使。シュルラットという相棒がいます。
 
ババ
 シュメール古来の豊穣女神で、人類や生き物の誕生を司る女神。 ラガシュのラガシュ地区の守護女神。
 バウともいわれました。

 シュメール語による「ババ女神賛歌」に「あなたの生みの父、崇高なる アンは(中略)エンリルの戦士ニンギルスを夫として与えた」という文章が ありますので、ババはシュメールの女神で父神は天神アン、配偶神は 戦神ニンギルスということになります。
 ところでニンギルスの父エンリルはアンの息子だったりしますので、 ババとニンギルスは叔母と甥の関係にあるということになりますね。
 また、アブ神はババの息子ともいわれました。
 
パビルサグ
 シュメールの神。ララクの守護神。星座は射手座です。
 父神はエンリル。また、ニヌルタと同一視されました。
 
バラ Bara
 タンムーズの兄弟神。啓示者または神託の神といわれます。
 
バラグルラ Baragulla
 タンムーズの兄弟神。バラに同じく啓示者または神託の神です。
 
ブネネ
 バビロニアの神で、シャマシュの御者・伝令神。
 
ブルヌンタ・サ Burunnunta-sa
 タンムーズの兄弟神。
 
ベル Bel
 普通名詞で[主]という意味を持つため、 もとはエンリルの別名でしたが、メロダックが主神の座に着いてからは メロダックのことを指します。
 
ベレト・イリー [神々の女主人]
 バビロニアの出産の女神。
 配偶神はエアです。
 
ベレト・エカリム [宮殿の女主人]
 バビロニアの女神で、配偶神はウラシュです。
 マリ、ラルサ、ウル、カトナに神殿がありました。 イシュタルの別名ともいわれます。
 
ベレト・シェリ Belit-sheri [草原の女主人]
 バビロニアの女神で、冥界の書記。エレシュ・キ・ガルの書記を しているようです。
 農業神タンムーズの妹で、死んだタンムーズを連れ戻すため冥府に下る 賛歌が残っています。女神キ・ジンメ・アガザとは同一神でしょう。
 配偶神はマルトゥです。 
 
ヘンドゥルサグ
 シュメールの火神。ヘンドゥルサンガとも呼ばれます。
 配偶女神はニンムグ。父神はウトゥ、母神はニンリル。
 初期王朝期ウルナンシェ王朝エアンナトゥムの王碑文にその名が記されて います。
 古バビロニア時代には、セム系の神イシュムと同一視されました。
 
><><><><><><まやらわん>

 
<ま・や・ら・わん>
マーシュ Mashu
 月神ナンナルの息子。 しかし、イナンナの兄弟かどうかはわかりません。
 
マシュツ Mashtu
 月神ナンナルの娘。 同じく、イナンナの姉妹かどうかはわかりません。
 
マダヌ
 バビロニアの正義の神。マンダヌとも呼ばれます。
 
マニ Mani/ママ Mama
 アマの別名です。
 マミ、マンマ、マンミとも。
 
マミトゥ [誓い][宣誓](アッカド語)
 アッカドの偽証者に罰を与える女神。

 後に、冥界に関わりのある女神とされ、配偶神はネルガルまたはエラと いわれました。
 
マムメナウム
運命を作る女神。
 
マルドゥーク Marduk
 メロダックのことです。ここではメロダックで統一してますが、 本当の発音なんて誰にもわからんのよね。
 
マンザト
 シュメールの虹の女神。マンジアト、マンジトとも呼ばれます。
 配偶神はイシュタランです。
 
マンミ
 ニンフルサグの別名です。
 
ミトラ Mitra
 シャマシュの別名です。
 
ミリッタ Mylita
 ニンリルの別名。
 
ムリルトゥ
 エンリルの配偶神。
 おそらくこれも、ニンリルの別名かと思われます。
 
ムンム Munmu
 シュメールの創生神話において、創造の力・知恵が神格化された ものです。
 父神は深淵の神アプス、母神は混沌の女神チアマット。神話では父神の 相談相手なんかしてました。
 
メシャル Mesharu[正義]
 シャマシュの従者です。
 何を司る神なのかはわかりませんが、名前の意味からしてシャマシュに 準じるような気がします。
 
メスアンドゥ
 シュメールの冥界神。
 
メスラムタエア [メスラム(クターの神殿)から現れたもの]
 シュメールの神。
 ウル第三王朝時代にネルガルと同一視されました。
 
メメ
 アッカドの治療、豊穣の女神。
 配偶神は元来はイシュムだったようです。
 また、ニンムグ、ニンカラクと同一視されることもありました。
 
メル
 バビロニアの天候神。
 イトゥル・メルとも呼ばれました。
 
メロダック Merodach [嵐の子息]
 バビロンの守護神。バビロニアの国家神。
 エンリルの次に主神となった神で、マルドゥークとも呼ばれました。
 配偶女神はサルバニトゥ。父神はエア、母神はダムキナ。 兄弟はタンムーズ、或いはイナンナを姉妹とする説も。
 バビロンのエサギラを住居とします。随獣は蛇龍(ムシュフシュ)、 シンボルは槍、鍬に似た武器マルンを持ち、聖なる数字は10。 司る天体は木星です。

 バビロン第一王朝(紀元前1700年前後)の時代から勢力を持つように なり、諸神の王ベル[主]と呼ばれるようになりました。 ちなみに、それまでベルと呼ばれていたエンリルは、メロダックと区別する ため古ベルと呼ばれるようになります。
 が、元々はシュメール以前の土着の神、おそらくは南部の雨の神であったと 考えられています。聖数の10は、彼が元々は低位の神であったことを 示していると思われます。
 
ラカム Lachamu
 創世神話において、配偶神のラクムとともに、アプスとチアマットが 生み出した海原から最初に生まれた女神です。
 
ラクム Lachmu
 創世神話において、アプスとチアマットが生み出した海原から、 配偶神のラカムとともに最初に生まれた神です。

 恵みの神とされ、エンキ或いはエアと同一視、或いはメロダックの別名と されることも。
 上半身裸体で巻毛の長い髪をたらし、獅子と戦う場面で表されることが 多いそうです。
 
ラハル
 シュメールの小家畜の神。
 配偶女神はアシュナンです。
 
ラマ
 シュメールの恩恵、守護の女神。
 両手を顔の前で合わせた姿勢で、人を神々にとりなします。
 アッカドではラマッスと呼ばれました。
 
ラマッス Lamassu
 ラマのアッカド語名。

 アッシリア時代には人面有翼獣の姿であらわされ、守護神として神殿等に 像が置かれました。
 →精霊・怪物のラマッスの項
 
ラムマン Ramman
 風と雷の神です。雨を降らせる神で、作物や戦も司っています。

 ラムマンはどこの神殿にも属していない神です。元々は山地の神であった のが、「槌を持った神」としてセムに輸入されたものと考えられています。
 都市ニップルではエンリルと同一視されました。
 
ルガル・イダ Lugal-ida [河の王]
 エアの別名です。
 
ルガルウルトゥル
 シュメールの神。
 なにを司っているのかは不明ですが、初期王朝期ウルナンシェ王朝 初代ウルナンシェの王碑文にその名が記されています。
 
ルガルウルカル
 シュメールの神。
 なにを司っているのかは不明ですが、初期王朝期ウルナンシェ王朝 初代ウルナンシェの王碑文、エアンナトゥムの王碑文等にその名が記されて います。
 
ルガルエムシュ
 シュメールの神。
 バドティビラのエムシュ神殿が信仰の中心地です。
 
ルガルバンダ
 ウルク第一王朝の王・英雄が神格化されたもので、英雄ギルガメシュの 父、守護神。また、ウルク王シンカシドの個人神。
 配偶女神はニンスン(ニン・サン?)です。
 
 
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